「バイオセーフティ事典」(バイオメディカルサイエンス研究会編集;医学評論社)
について

 「バイオセーフティの事典」は、国立予防衛生研究所(現国立感染症研究所)の人たちが中心となって20年前に設立され、現在は国立感染症研究所のOB・OGが中心となって運営しているNPO法人バイオメディカルサイエンス研究会(通称バムサ; 小松俊彦理事長)が、20周年記念事業として企画・刊行しました(平成20年12月)。バムサは産官学民への支援活動を目指した事業を展開していますが、そのキーワードはバイオセーフティ(バイオハザード対策)であり、病原微生物の取り扱いにより発生する実験室内感染の防止を図るための安全取り扱い技術と安全管理システムについて研修事業などを実施しています。新型インフルエンザ対策やバイオテロ対策をも講じなければならない時代となった今日、バムサの役割と存在意義は日を追って大きくなっております。こうした状況を踏まえてバムサでは、現在最も合理的と考えられるバイオセーフティの実用書として本書を企画し、バイオセーティの専門家・専門技術者に執筆や編集を依頼して作成を進めた次第です。本書の企画にあたっては、放線菌学会が「放線菌図鑑」を作成したときに朝倉書店の担当責任者であった斉藤康彦氏から私(堀田国元)に打診があり、バムサの小松専務理事(当時)に相談した結果、バムサの20周年記念事業として採択されました。

 本書の内容(添付の広告チラシ(7.0MB)をご参照ください)は、1〜7章にバイオセーフティ(バイオハザード対策)に関る必須の事柄(バイオセーフティに関する歴史・考え方、原理・基準、機器や施設の管理、組織体制、病原体の取扱いなど)、8章にバイオハザードの起因となる病原微生物の特性、実験室のハザードと予想されるリスク、予防法、消毒・滅菌法、9章に薬剤耐性菌、10章には病原微生物等の取扱いの実際、について解説しています。さらに、病原体便覧などバイオセーフティに関する関係資料が付録としてつけられています。  組換えDNA、病院内感染、医薬品開発・製造、実験動物および医療廃棄物処理などの各分野においては、バイオセーフティの原理・原則を十分に理解した上で各分野に即応したバイオハザード対策・微生物学的安全管理体制が構築・実行されなくてはなりませんが、本書は適宣参考とする実用書として役立つものと確信しております。また、バイオセーフティに関する類書がないことからも有用な実用書であると考えております。  放線菌学会会員の中にも病原菌を扱っておられる方々やP2・P3実験室などで微生物を扱っている研究者の方々が少なくないと思われることから、この本は大いに役立つと確信し、ご紹介させていただく次第です。何卒よろしくお願いいたします。

平成21年1月

放線菌学会会員 堀田国元
   (財団法人機能水研究振興財団)

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